吉岡教授は、アフリカのレジェンドとしてカメルーン国民から強い尊敬を集める伝説的ストライカーであるロジェ?ミラ(Mr. Roger MILLA)氏の自宅に招かれました。お互い意気投合し、2日間にわたり懇親を深めるとともに、ロジェ?ミラ氏とサッカーの話題から、高い理想に基づくアフリカの未来、諸問題まで熱く語り合いました。
翌日、大統領側近であるLouis Paul Motaze 金融財政大臣と、農業をはじめカメルーン経済の現状と問題点、ならびに今後の同国の発展戦略について、多岐にわたる幅広い意見交換を行いました。カメルーンの経済成長に当たっては、一時は世界第二位の経済大国に上りつめた日本の経験に学ぶことの重要性とともに、日本とカメルーンがWin-Winの関係を構築することの必要性についても意見がおよびました。最後に、日本?カメルーンは、カメルーンが独立した1960年から外交関係を築いており、友好的な二国間関係が続いていることや、日本の知見?経験を生かした支援?貢献に期待が高まっていました。 吉岡教授から、今回は政府ではなく民間学術調査としての訪問であるが、可能な限り、一民間人として、カメルーン共和国の魅力を日本の皆さまに伝えたい旨付言しました。この様子は、日本のNHKに相当するカメルーン国営放送(Cameroon Radio and Television)でカメルーン全国に放映されたほか、政府系日刊紙 Cameroon Tribune、Quotidien l‘Epervierなどさまざまな新聞にも掲載されました。
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吉岡教授は、中部アフリカ?カトリック大学 (Université Catholique de l‘Afrique Centrale:カメルーン共和国?ヤウンデ)との学術研究交流や、各種調査?研究を行いました。中部アフリカ?カトリック大学は、1989年創立、アフリカ大陸中部、カメルーンの首都ヤウンデに3つのキャンパスを構える、中部アフリカ地域の研究?教育分野において中心的な役割を担う私立大学です。
吉岡教授と同大学学長 Abbé Pr Jean Bertrand SALLA氏は、日本とカメルーンの関係をますます発展させるべく、吉岡研究室と同大学が中心となって幅広い学術研究活動に取り組むことを確認し、今後の両国の研究の方向性について議論を行いました。 その後、同大学博物館、図書館、講義室、研修センター、寮、スポーツ施設などを視察し、教員?学生?OBらとも話し合いの場を設けることができ、さまざまな意見交換を行い、実り多い時間を過ごしました。 また、今回の現地研究活動では、カメルーン経済の実態を把握するため首都ヤウンデ、経済都市ドゥアラ、バフーサムなどの教育施設、投資環境、NPO活動、道路?港湾などの各種インフラの整備状況などの調査のほか、同市郊外の農林漁業、製造業、サービス産業、ベンチャー企業などの見学に加え、各企業、各種組合、商工会、起業家等の首脳者ヒアリングなどを精力的に行いました。また、地方経済の実態調査やカメルーン政府による各種政策の現状と問題点についても、見学?ヒアリング?議論を行いました。 あわせて、吉岡教授はカメルーンのジャーナリストとも両国の良好な関係の構築の可能性について意見交換を行いました。今後も吉岡研究室を中心に、さらなる研究活動を行っていく方針です。