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研究とSDGsのつながりを知る。TEIKYO SDGs Report 帝京大学の先生たちが行っている研究活動内容がどのようにSDGsとつながっているのかをひも解きます。

私の研究活動はSDGs17の目標の「3.4.10.17」に関連します。Youngsook Lee
今回の先生

帝京大学文学部社会学科 准教授

李永淑 先生

どんな先生?

大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(人間科学)。大学ボランティアセンターボランティア?コーディネーター、アメリカNPO法人(フードバンク)特任研究員などを経て、2019年より帝京大学文学部社会学科准教授に就任。関係性がもたらすインパクトについて、ボランティアやソーシャルビジネス、地域連携などの領域から研究。

WHAT ARE 17GOALS OF SDGs? SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称であり、2030年までに達成すべき17の目標を掲げています。

ボランティアの色彩?社会の橋渡し役として? ボランティア活動やソーシャルビジネスにおけるCollective Impactについて研究している李永淑先生。立場や階層などによる非対称な関係性が多く見られる社会において、ボランティア活動は柔軟性や多様性をもたらす。SDGsにおいても多様性を取り戻すことは社会の柔軟性につながるため、数多くのボランティアが社会で活躍し、ソーシャルビジネスが創出される構造には可能性が秘められている。

01. 小児病棟で行っていたボランティア活動を通して研究のヒントを得る

国立大学病院で小児科の秘書として勤務していた李永淑先生は、勤務の傍ら小児がん病棟内で長期入院している子どもたちに遊びを届ける活動をしていた。ある時ボランティア有志で被り物や仮装して誕生日をお祝いに行くと非常に喜ばれ、瞬時にうわさが広がり、最初は警戒していた医師や看護師も、立場に関係なく思い思いの仮装をして一緒に祝うようになったという。

02. 関係性をフラットにするボランティア活動の魅力

普段は専門職という立場が「病院で仮装すること」を許さないが、この活動はあくまでボランティア。専門職としての倫理性にとらわれすぎず、患者さんを楽しませることのみにフォーカスできたことが、活動が広まった要因でもあると李先生は語る。特に医療や福祉の現場では、医療者と患者=支援者と非支援者という関係性が固定化されやすいので、その構造をフラットにするボランティアの機能に可能性を感じたという。

03. 他者を演じる体験を通して思い込みを溶かしていく

李先生は、ボランティアがさまざまな社会やコミュニティに入り込むと「こうでなければならない」といった思い込みが揺らぐことに注目し、ゼミで討論演劇に取り組む。これは実際に経験した「モヤモヤしたエピソード」を劇で再現し、演じる学生を入れ替えていくことで、演じている時と鑑賞している時の気持ちの変化や、他者との相違点を見つけ出すというもの。「他者を理解すること」を体感することで、他者とかかわり合うボランティアの本質に向き合ってもらうのが狙い。

04. ボランティアを学ぶことはSDGs達成のヒントに

ボランティア論の授業を通して、「私」「他者」「社会」の眼差しからボランティアを複眼的に捉え、考察することによって、ボランティアのさまざまな可能性が見えてくる。例えば、社会の非対称な関係性に対して柔軟性や多様性を与える手がかりや、人種や貧富の差を超えて共創するSDGsの達成に向けたヒントにつながる。

05. ボランティアの理論と実践を往復しながら次の社会の橋渡し役として行動を

授業を通して多様なボランティアの姿を学ぶ学生には、「理論を学ぶと同時に、実際に行動して成功したり失敗したりすることで自分と社会がつながるヒントが得られることを理解してもらいたい」と語る李先生。それによって、多様な人びとをつなぐ橋渡し役として社会に貢献できる力を身につけ、世界に羽ばたいてほしいと願う。